「あ」
青イソメ
青ゴカイ
緑色をしたイソメ科の環形動物(ゴカイ)。通常10cm前後で、他のゴカイ類より活発に動くのが特徴。韓国から輸入されているので、以前は朝鮮ゴカイと呼ばれていたこともある。喰い・安価・丈夫と三拍子揃った万能エサで、ウキ釣りや探り釣り、投げ釣りまでの広く使われている。青虫とも言う。
青 物 アジ、サバ、ブリなど背中が青い魚。体型は紡錘型で遊泳力が強く、たいていは群れている。一般的に青物狙いといえば、アジやイワシの小型魚ではなく、ブリ、ヒラマサ、カツオなどの大型魚狙いを指す。ブリやヒラマサは、内海より潮通しのよい外洋を好むため、沖磯や船から釣られることが多い。高速で泳ぐ魚は、エラで絶えず大量の酸素補給をし活発な運動量を支えているので、動きにブレーキを掛けて疲れさす=酸欠状態にするのが、釣り上げるコツ。
赤 潮 プランクトンが大量発生し海水が赤くなる現象。海水中の酸素を大量に消費し海を酸欠状態にするため、逃げ足の遅い小魚や磯魚が大量に死ぬこともある。潮が比較的とろく、プランクトンにとって養分となる生活排水が流れ込むような湾内で発生することが多い。
上げ潮 月の引力により満ちてくる海水。満ち潮。魚の動きが活発化する。反対語は引き潮。
朝マズメ 夜が明けて明るくなり始めた時刻から日の出までの時間。陽の落ちる時分は夕マズメといい、いずれも魚が活性化しエサを摂る時間なので、マズメ時は釣りにはゴールデンタイム。
アタリ 魚がえさに食いついた時、サオやウキが動く状態=魚信。穂先や目印が動いたり、手元に動きが伝わってきたりアタリの反応は様々。青物は別にして、一般的に大物ほど渋いアタリを出す。海面に穂先が引き込まれるような大きなアタリは大アタリと呼ばれ、格別の大物であることが多い。
当り潮 釣り座に潮がぶつかってくる流れ。一般的に磯では底物狙い、波止ではチヌにいい潮とされている。
穴釣り テトラ、石積の間の隙間に仕掛けを落として釣る方法。カサゴ・メバル・アイナメなど根魚の類を短竿で狙う。比較的確率の高い釣りなので初心者向きであるが、ベテランにもこれ一本というマニアが多い。
穴 場 一般に知られずに、釣果が望める場所。…とされているが、狭い日本、情報化時代の今日では期待薄。ただ一見釣り荒れた釣り場でも、再評価して開拓できるポイントはある…と思う、ハハハ〜
アミエビ 主にコマセとして利用する1.5〜2cmほどのエビに似たプランクトン。サビキには必須の寄せエサ。暗闇で目視できるほど光るので夜釣りにもよいとされる。仲間には、代表的な海釣りのエサ南極オキアミがある。
荒食い 魚の喰いが非常によいこと。産卵前の荒食い、落ち(水温が下がり沖の深みに移動すること)前の荒食いなどと云う。
アワセ アタリが出た時、魚の口に鈎を掛ける動作。英語ではhookingという、この方が解りやすい。勝手に向こうから掛かってくれるのが向こうあわせである。石鯛のように口が固く鈎が掛かりにくい魚や、投げ釣りのように糸ふけ(糸のたるみ)が大きく出る釣りは、大きく竿をしゃくる大あわせをする。
アワセ切れ 強く合わせすぎて糸を切ってしまうこと。強い竿に細いハリスを組合わせたり、動作に力を入れすぎることが原因。
阿波釣法 徳島県は人口は少ないのだが釣り人口は異様に多く、昔から伝統的に優れた釣人を産出するので、全国にその名をとどろかせている。中でも磯釣り特にグレ、チヌなどの上物釣りでは、圧倒的にトーナメントを席巻。阿波釣法とは、マキエを絶やすな、竿は右手で持て、釣った魚は自分ですくえなど、この地で伝えられた釣人の守るべきしきたりのこと。あまりにも徳島県人がトーナメントで強いので、この言葉が全国に拡がった。
「い」
居食い その場で居座って魚がエサを食う状態で、引き込まないためアタリが出ないことが多い。出てもモゾモゾしているようなアタリで明確でない。
生け締め 魚の鮮度(旨み)を保つために生きているうちに殺すこと。釣りでは殺すことを締めるという。一般には目の後ろの急所を刃物で突き神経を切断したり、低温の氷水に浸け即死させる。自然に死ぬのを待つと、魚に強いストレスを与え不味くなる。エラや血管を切って血を抜く血抜き(臭みを取る)とは意味合いが違うが、大型魚や青物ではたいてい組合わせて行われる。
石ゴカイ 青イソメよりは一回り小さい虫エサ。全体に赤身を帯びており、青イソメほど丈夫ではないが、よく動く。キス、ハゼなど小さい魚を主に狙う時のエサ。変わった使い方としては、水温の下がった冬場のグレにもなかなか有効。
石突き 釣り竿の一番下の部分で、竿尻を保護する部分。以前は投げ竿では砂浜に突き立てやすいよう先端がすぼまった形状の石突きが装着されていた。軽量化が進む最近の竿では、石鯛竿など一部の竿を除いて見られなくなった。
磯釣り 海岸の岩礁帯で釣る釣りのこと。直接アクセスできる地磯と渡船で渡る沖磯に分けられる。釣りものは磯に定着している磯魚になるが、所によっては大型回遊魚を狙える沖磯もある。非常にアウトドア性の高く人気のある釣りジャンル。
一 荷 いっかと読む。一度に2匹かかること。ダブルとか連(れん)ともいう。ただしフグを同時に2匹釣った場合、間違っても「一荷!」などと人前で叫ばないこと。
一 束 いっそくと読む。魚100尾を1束として数える単位。
居着き 元々、回遊する性格を持ち季節によって居場所を変えるはずが、何かの理由で一定の磯や波止で一年を過ごしているものを云う。チヌによく使われる言葉で、回遊性のものは色が綺麗な銀色、居着きのものは黒っぽい体色なのですぐ分る。通常チヌは冬場になると、水温の下がりやすい浅場を避け、水温の一定した深場に落ちるので岸辺からは滅多に釣れなくなるが、冬場でも撒き餌の絶えない磯や発電所の温排水口では、居着きが釣れる。総じて歳を経た大型が多い。
糸ウキ
主にハリスに付けて使う小さな楕円形のウキ。道糸を浮かせたり、仕掛けの沈むスピードをコントロールする。シモリウキとかハリスウキと呼ばれることもある。
一本釣り 一本の竿でやる竿釣りか、一本の糸でやる手釣りのこと。職漁師は網で魚を取るが、料亭に送られるような魚は一本釣りで釣られることも多い。網で取るより魚体が傷まず、美味しいとされるからである。当然手間が掛かり腕も要求されるので、高値で取り引きされる。
糸ふけ 潮や風で糸が流されたり、オモリが海底について、釣り糸がふける(たるむ)こと。糸ふけは基本的に出さないように釣るのが上手い釣り。糸ふけが多いとアタリを見逃したり、仕掛けを不必要に潮に流される元になる。糸ふけの変化でアタリを取るという技もあるが、これは熟練者に限る。
糸よれ 糸がよれる(ねじれる)こと。糸を螺旋状に巻き取るスピニングリールでは、特に発生しやすい。よれが入ると仕掛けを操作しずらくなるだけでなく、エサが回転する(=喰いが落ちる)といい嫌われる。一時的な対処法としてサルカン(ヨリモドシ)という回転する小物が使われる。
入れ食い 仕掛けを投げ入れると次々に釣れる状態。説明不要〜釣人がいつも夢見ている状況。ただし、サビキでアジをたくさん釣ったからといっても入れ食いとは云わない。反対語は「エサ取りも釣れん!」
岩イソメ 関西ではマムシとかホンムシと呼び、地方により様々な呼び名がある。比較的大きい環虫類で高価。マダイ釣りやチヌ釣りによく使われる。青イソメよりかなり身が固い。遠投してもちぎれにくく、エサ取りにも強いため、カレイ狙いなどの投げ釣りでは常用のエサ。最近では中国からも輸入されている。
「う」
浮かす
掛けた魚を水面に浮かせること。魚は空気を吸うとおとなしくなるので、取り込みやすくなる。タモ入れのコツ。
浮き桟橋 浮きさんばし。箱型の浮く形状のもので造った桟橋で、潮の満ち引き差の大きい所に設けられる。ポンツーン(pontoon)という。
ウキ釣り 浮力のあるウキという釣り具を糸に取り付け、エサを海面から一定の深さ(タナ)に沈め、そのタナにいる魚を狙う。ウキには非常にたくさんの種類があり、また釣り方にも色々な方法がある。
潮 汁 うしおじる。魚を昆布と塩のみで薄く味付けした汁物。刺身を引いた後のアラを使うことが多く、釣人の定番料理。簡単だからぜひ作り方を覚えて欲しい。
打ち返し 仕掛けを回収してから再投入する動作。手返しともいう。
打ち込み 仕掛けを狙ったポイントへ投入すること。
うねり 大きく起伏する波。太平洋岸では夏から秋にかけて遙か南に発生した台風の影響を受けて、うねりが伝搬してくる。磯では要注意。波にさらわれるときはたいていこのうねりが原因。一見凪いでいるときでも突如として襲うことがあるので注意したい。波止では大型タンカーなどが接近してくるときに注意。足場の低いテトラに乗っているときは気をつけよう。
うろこ 皮膚が角質化したもの。うろこは魚によって様々。タイ、ベラ、ボラの仲間などはうろこが大きく、メバルやカサゴ、カレイの仲間は概してうろこが小さい。フグやカワハギの仲間は、肌が固くざらざらしているがうろこはない。アジの仲間もうろこがないが、しっぽの付近にゼイゴといううろこの変化した堅い部分がある。タチウオはアジ、サバの仲間であるが、うろこがない。新鮮な太刀魚の刺身はこの銀色の皮ごと食す。
上 潮 うわじお、いわゆる表層流。一般的に上潮の時は底潮が動き、下潮の時は上潮が動くとされている。また風の影響を受けて海水面に流れが起きる事もあるが、これも表層流のひとつである。上潮と底潮が流れ方が異なる時を二枚潮と呼ぶ。釣りづらいため釣人に嫌われる潮の一つ。
上 物
上物釣り
比較的海中の上層で釣る魚。主にグレを指す。反対は底物。チヌ、イサギ、アイゴ、メバルなども総称して上物と呼ぶこともあるが、生息するタナがサヨリのように上層という意味ではなく、マキエで上層までおびき寄せて釣ることから、こう呼ばれている。上物(グレ)を専門に追いかける釣り師を上物師という。
ウマヅラ ウマヅラハギのこと。釣りの対象魚はマルハギ(マルハゲ)と呼ばれ、釣り人ならば冬場の美味しい肝を珍重するが、ウマヅラハゲは肝が小さいため、人によってはエサ取りとしてランクが低くなる。食味は決して劣らず、刺身に鍋物いずれもいける。
「え」
餌木
エギ。アオリイカなどのイカ漁で使用する疑似バリ。元々一部の地方の釣り方だったが、近年のアオリイカブームで飛躍的に使われるようになった。小魚をかたどった木片に、様々な色の生地を巻き付けた和製ルアー。九州山川地方が発祥の地とされ、山川型などというエギの名称も残っている。
説明は不要ね。エビで鯛を釣るという言葉があるくらい、当然魚が普段食べているものが中心となるが、サナギやダンゴ、パンなど説明の付けにくい餌もある。人工的にシラスなど幼魚、プランクトンに似せたものが疑似餌、俗に言うサビキで、小魚に似せたものが疑似餌=ルアーである。同じ魚でも地方や季節により食性に好みがあり、その時の釣り方釣り場に最適な餌をアタリエサという。
エサ取り エサを上手にかすめ取り、そのくせ釣れない外道(目的外の魚)のこと。フグや、カワハギ、ハオコゼ、ベラ、スズメダイなどが代表。水温の高い時期はエサに群らがるため、対応に苦慮する。エサ取りのような小魚のことをジャミといい、エサ取りとコツコツしたアタリをジャミアタリと呼ぶ。
エダス 道糸からつながる幹糸から、枝状に伸びている針先までの糸。いわゆるハリスのことだが、枝状に出ているからエダスと呼ぶ。長さは対象魚により様々だが、ハゲのようにエサを取るのが上手な魚には、ごく短く取りアタリを取りやすくするのが常道。
エ ビ 釣りのエサに使う生きエビは淡水産と海水産に分けられるが、入手しやすいのは、淡水産のスジエビ(川エビ、シラサエビ)とヌマエビ(ブツエビ)である。一般的に量り売りの単位として一合升が使われているが、地方によっては非常に高いため1匹売りされているところもある。非常に食いのいい万能エサで、チヌ・スズキ・メバルなどを相手に撒きながら釣る関西のエビまき釣りが有名。海エビでは、車エビの子(サイマキ)や、サルエビなどが有名で、大型のタイなどを狙うときに使う。
エラ洗い 魚がハリにかかった時に、海面にジャンプし鈎から逃れようとする動作。スズキが代表的で、エラが鋭いのでハリスが切れてしまう時がある。対処法としては糸の張りを保つことが大事。
「お」
追い食い
複数のハリが付いた仕掛けに一尾掛けた後、続けて鈎掛かりさせること。小アジを釣るサビキ釣りでは必須のテクニック。
大 潮 新月または満月前後の4日間に起こる潮差の最も大きな潮。魚の動きが活発になるとされているが、夜釣りでは、満月の夜は漁師も休むとされている。逆に闇夜の大潮は絶好の釣り日和となる。
陸釣り おかづり。陸地から釣ること。おかっぱり。
オキアミ 正確には南極オキアミ。エビに似た3cm前後のプランクトンで、極めて高蛋白で栄養に冨んだ海釣りの定番エサ。価格が安いためマキエとしても常用される。このエサの出現で、革新的に海釣りの釣法が刷新された。冷凍で販売されており、解凍して使う。赤っぽいものと白っぽいものがあるが、釣人には喰いがよいとされる白いものが好まれている。
置き竿 竿を置いたままアタリを待つ釣り。投げ釣りや船釣りでは一般的。反対に竿を手で持つ釣りは手持ちという。
沖釣り 船釣りのこと。
送り込む 魚がエサをくわえた時(アタリ)に、竿先を下げたり道糸を繰り出して、魚に違和感を与えないようにする動作。アタリがあってもなかなか食い込まない喰いの渋い日には、じわり穂先を送り込み、最適なタイミングで喰わすこのテクニックが必要。
押さえ込み ハリ掛かりした魚が、穂先を押さえ込むように引き込むアタリの一種。もたれるなどと表現することもある。
落 ち 水温の下がる晩秋に、魚が深場に移動すること。魚は変温動物であるため、水温が下がると活性が下がる。そのため水温が安定した深場へ移動するのである。水深が浅く外気温に影響されやすいが内海ほど、水温変動が激しくこの傾向が強い。落ちダイ、落ちギスがよく知られるが、スズキやチヌも落ちる。動物の冬眠と同じように、この時期は越冬に備えて荒食いするため、釣りとしてはよい時期になる。体力があるので春先よりもよく引き、脂ものって美味しい。逆に深みから浅瀬へ出てくるのは、水温が上がり始める4月を過ぎくらいになる。
落ち込み 海底の段差。一段深くなっている所。魚がよく着くポイント。
おでこ 魚が一尾も釣れなかったこと。ボウズ。
落とし込み 仕掛けを防波堤の際などにそって、ゆっくり沈める釣法。チヌ釣りでは常道の釣法。他の魚でも自然に落下してくるエサにはよく反応し、アタリが出やすい。
おまつり 仕掛けや道糸が他人と絡んでしまうこと。
オモリ 仕掛けを沈める作用をする鉛。ちいさなものをシズやビシと呼ぶこともある。仕掛けをタナまで落とす役割と、仕掛けを安定させる役割がある。ジンタンと呼ばれる手でつかめないような小さなものから、1kg近くある重いものまで、用途に応じて様々な目方、形状のものが作られている。オモリ使いが上手くなれば一人前。
親 潮 千島列島沿いから南下してくる寒流。暖流の黒潮と合流する三陸沖は超一級漁場。
泳がせ釣り 小アジなど生きた小魚を鈎に掛け泳がせながら大型魚を狙う釣り。ノマセ釣りともいう。
「か」
ガイド
竿に付いているイトを通す為の金具のこと。固定されているものは固定ガイド。するする動くものは遊動ガイドという。かかり竿ではミニクロガイド、落とし込み竿ではU字ガイドと呼ばれる極小のガイドが使われる。余分な糸ふけを出さないようにするための配慮だが、投げ竿では遠投ガイドと呼ばれる抵抗の少ない大型ガイドが用いられる。最近ではラインが竿の内部を通っている中通し(インナーライン)が増えたため、従来の竿は外ガイド式と呼ばれるようになった。中通し竿では、竿の内部にガイドに相当する小さなリング状突起が設けられている。
回遊魚 季節によって、適温の場所を求めて移動する魚のこと。ほとんどが群れで移動している。一般的にはアジやカツオなどの青物が代表だが、浅場と深場を往復するスズキやチヌも、回遊魚の一種である。
カエシ ハリのあご、銛状に加工された部分を指す。これがあることで鈎外れを防いでいる。
かかり釣り 船を止めて(かける)イカリやロープで固定して釣ること。チヌの筏釣りもかかり釣りと称される。
隠れ根 根とは岩礁のこと。隠れ根は海面下に隠れている岩礁。
かけ上がり 水底の深いところから浅場へ向かう急な斜面。好ポイント。
掛け合わせ 高感度な仕掛け(ウキ)を用い、本アタリを見逃さず瞬時に合わせること。鈎は呑み込まれず魚の口に掛かる。
カ ゴ アミエビやオキアミなどのコマセを入れるかごのこと。カゴ釣りや沖釣りに使われる。ナイロン、プラスチック、ステンレスなど様々な種類、サイズがある。
カゴ釣り ナイロンカゴとか反転カゴに、オキアミなどのコマセを入れ沖に遠投して魚を狙う釣り。対象魚は青物、イサギ、マダイ、グレ、チヌなど。沖の潮目や深みに潜む大物を狙うので、フカセ釣りに比べるとごつく遠投性を重視した仕掛けが特徴。一般的には磯釣りのジャンルだが、波止でも潮通しのいいところなら充分やれる。
魚の大小のこと。標準以上の魚体を良型と呼ぶ。魚の釣れる釣れないを「型を見る・見ない」などとも表現する。
片 天 かたてん。片天びんの略。投げ釣りでよく使われる仕掛けのこと。
カミツブシ 割れ目のある小さな米粒状のオモリ。割ビシとも云う。歯で噛んで釣り糸に止めることが名の由来。
空合わせ アタリがないときでも合わせること。カレイのように居食いでアタリの小さな魚の時に効果がある。投げ釣りの時は覚えておこう。
ガン玉 球形の小さな割りビシ。元々は散弾銃の弾丸を加工して作ったことが由来。B、BBなどは本来、弾丸サイズの呼称。
干 潮 かんちょう。潮が引き水位が下がった状態、流れも止まる。その地点に作用する月の引力がもっとも弱い状態の時が干潮。潮位差が激しい地域では砂泥が現れる干潟となり、潮干狩りが楽しめる。一般的に潮位の低い干潮時は魚の活性が低いと云われるが、必ずしもそうともいえず、潮止まり干潮狙いの釣り場も多い。
かんぬき 魚の口の合わせ目のこと。ウキ下がピッタリ合い最適なタイミングで合わせると、ここに鈎が掛かる。釣人の腕が計れる見所。
「き」
聞 く 魚が掛かったかどうか、糸をやんわり張って確認する動作。
聞きアワセ 聞くように、ゆっくりサオを立てて合わせること。魚を驚かせないという意味もあるが、仕掛けの再投入やエサ付けを省くという合理的な意味もある。
疑似餌 ぎじえ。小魚などに似せられて作った人工エサ。ルアー、エギ、ワームなどがある。
疑似鈎 ぎじばり。エサに見せかけた魚皮などを付けたハリ。サビキやカブラ鈎を指す。
汽水域 川の水と海水が入り交じるところ。生物相が豊かなポイント。
キャスト 仕掛けを投げること。キャスティングには投げ釣りとか、投げる方法という意味がある。
魚 影 魚の数。魚の多少で魚影が濃い、薄いという。
漁 礁 ぎよしょう。複雑で変化に富み、魚が集まりやすくなった海底の地形。人工的に作られたものを人工漁礁と呼ぶ。
魚 拓 釣った魚に墨を塗りつけ和紙に転写したもの。釣り人の勲章である。美しく彩色した美術魚拓、カラー魚拓などというのもある。魚拓は顔が左側になる取る。転写すると顔の向きが反対になるので、魚拓を取ろうと決めたときは、締め傷が写らないようナイフの入れる方向を考えた方がよい。
●魚拓技術のない普通の人が大物を釣れば、釣り場の近所のエサ屋に駆け込めばよい。釣り場の宣伝になるので大抵は魚拓をとってくれるはずだ。
きわ。波止や磯の際は、貝やエビ、カニなどエサが着きやすいので魚が寄ってくる絶好のポイント。根魚は特に狙い目で、仕掛けを際から離さないようにするのが好釣果のコツ。イガイの層まで浮いてくることも多いので、浅いウキ下でも油断しないこと。
「く」
食い上げ エサをくわえた魚が上に泳ぐこと。仕掛けが急に軽くなったり、ウキが倒れたりしたら食い上げである。即アワセが必要。
食い渋り 魚がエサを食わず、なかなかアタリが出ないこと。水温が急低下したようなときによく見まわれる現象。
食いが立つ まき餌の効果や潮回りがよくなったりして、魚の食いがとてもよくなること。
口オモリ 鈎オモリとも云う。鈎や鈎のチモト(結び目)のすぐ上に小さいオモリを打って魚のアタリを敏感にするテクニック。主に防波堤の落し込みのチヌ釣りに使う技。
口を使う 魚がエサを食うこと。口を使わせるテクニックなどと云う。
食わせ餌 鈎に付けたエサ。
食わせ団子 サシエをガードするコマセとして使う紀州釣りや、筏釣りの団子とは異なり、そのままチヌに喰わせるようにしたサシエ兼用の小さな団子エサ。アミエビやイワシミンチ、サナギが主原料。喰いの良さそのものより、エサ取り対策としての効果が高い。
黒 潮 日本の太平洋沿岸を北上する暖流。その名の通り潮が黒い。
「け」
蛍光道糸 釣具の中で、蛍光色が使われている代表的なものに道糸がある。黄色やオレンジ系の蛍光色を塗装したナイロン糸を使うと、非常に糸が見やすく釣りやすいため一気に普及した。塗料そのものに若干浮力があるため、軽い仕掛けを使うウキ釣りでは都合がいい。
消し込み ウキを一気に水中に引き込むアタリ。快感!
ケーソン 鉄筋コンクリートでつくった箱状または円筒状の波止。
外 道 狙った本命の魚種以外の魚。
ケミホタル 化学薬品による発光材。夜釣りで使われる。竿先やウキに着けアタリを視認するのに使う場合と、仕掛けの近くに着け、集魚目的に使われる場合がある。一般的には生物発光に近い蛍光グリーンがよく使われるが、集魚用タイプには対象魚に応じて様々な色のものが売られている。湿気や高温に弱いため、冷凍庫保存あるいは密閉容器と除湿材による保存が望ましい。
ケン付き鈎 エサ落ちを防ぐために軸に突起(カエシ)がついている鈎。遠投するためエサが落ちやすい投げ釣り用カレイ鈎や、身が柔らかくてやはりエサ落ちしやすいオキアミ専用鈎にケン付きがある。
「こ」
小 潮 大潮の反対。月が半月になる時分(上弦・下弦)の4日間の潮回りをいう。潮位差がもっとも小さくなり、潮の動きが弱くなる。一般的には魚の活性が低いと云われるが、潮流の速い地方では、却って釣りやすくなることもあるので、一概に云えない。
コスリ釣り 防波堤の壁面をこするように釣る関西の短竿チヌ釣法。落とし込みがエサを落とし込んで行くのに対して、タナを決めてエサを潮下側に流すようにして探っていく。主に夜釣りで行われる。
小突き オモリで海底を小刻みにたたく釣法。代表的なものとして船のカレイ釣り、アナゴ釣りに用いられる。
木 葉 こっぱ。木の葉ぐらいの小さな幼魚。こっぱグレなどという。
コマセ 魚を集めるための寄せエサ。マキエ。
五目釣り いろいろな魚種を釣ること。
ゴロタ石 大きな丸い石。ゴロタ石で形成された浜辺をゴロタ浜という。波止の基礎にも大量に入れられており、根魚の恰好の住処。
「さ」
竿一本 竿の長さ程度の深さのタナを表す言葉。5mちょっとぐらい。ちなみに竿2本などと云うこともある。
竿かけ 竿を置き竿にするときに掛けておく道具。竿を船縁に掛けておくもの、投げ竿用の地面にさすもの、磯に打つ込んでものなど、色々な種類形状のものがある。
竿 下 竿が届く範囲の狭い海面。
竿 尻 さおじり。釣り竿の手元の端。たいていは尻栓と呼ばれるキャップが付いている。
竿立て 竿を立てておくための道具。
先 糸 さきいと。道糸の先に付ける糸。一般的に海釣りではハリスと考えればよい。
先調子 さきちょうし。サオの曲がる支点が竿の先側にあること。操作性がよく、比較的しゃんとして感じる。
探り釣り ウキを使わず、竿から伝わる魚信のみを頼りに魚を釣る方法。自由にいろいろなタナを探れるところが利点。落とし込みやヘチ釣りは、これがより専門化し近代的に進歩した釣りといえる。手軽なので波止ではウキ釣りと並ぶ人気のある釣法。
下げ潮 満潮から干潮に向かって、引いていく潮。
下げ止り 下げ潮が止まって干潮になり、潮の動きが止まること。反対は上げ止り。
雑 魚 ざこ。雑多な小魚。
ささ濁り ささにごり。海水が少し濁っている状態。絶好の潮どき。
刺し餌 さしえ。鈎につけるエサ。
誘 い 糸を引きエサを動かして魚の食い気を誘うこと。
叉 長 さちょう。頭の先端から尾ヒレの中心に至る長さ。釣った魚の長さを測る時に用いられる計り方の一つ。
サナギ 絹を取った後のカイコのサナギのこと。養蚕が盛んであった若狭湾地方で、チヌ釣りに使われたのが最初といわれている。筏や紀州釣りでは団子のベースにもなるポピュラーなエサ。サナギには独特の匂いがあり集魚効果が高く、すりつぶしたりミンチにしたものは集魚材として、海釣りだけでなく淡水の釣りにも広く使われている。
サビキ仕掛 魚皮などを巻いた疑似餌鈎を数多く付けた仕掛け。アジやサバ釣りに用いられる。
サミング キャストしたときに糸の出を指で調整すること。元々はベイトキャスティングリールでは親指(サム)を使うところからこの名が付いた。スピニングリールでは人差し指を使う人が多い。
サラシ 磯や防波堤に当る波が砕けて白い泡となって払い出している状態。これもポイント。地方によってワライとかハケなどとも呼ぶ。
サルカン 釣り糸のよれないよう工夫をした連結具。
桟橋 船をつなぐために陸から突き出した施設。英語ではピアという。
「し」
時合い じあい。魚が食ってくる頃合いをいう。潮の変わりばなやマズメ時は魚の活性が高まり、釣り餌に反応を示す。この時合い以外は、名人といえどもなかなか釣れないもの。
地 磯 じいそ。陸続きの磯。反対は沖磯。
ジェットテンビン 投げ釣りで使われる、遠投に向いた形状のテンビンオモリ。根かかりが比較的少ないとされているが、潮に流されやすい欠点も持つ。
潮当り 釣り座に潮がぶつかってくる流れ。一般的に磯では底物狙い、波止ではチヌにいい潮とされている。
潮 表 しおおもて。潮の流れがぶつかる処。魚がよく集まるポイント。
潮 上 潮が流れてくる方向。流れていく方向は潮下。一般的には潮上に仕掛けを入れ潮下を釣ることになるので、考えて釣り座を選ぶこと。
潮がわり 満潮から干潮、干潮から満潮になること。潮が反対方向に流れ出した時にも使う。潮がわりはチャンス、見逃さないこと。
潮だるみ 干潮や満潮の頂点の時に潮が動かなくなること。まず魚は釣りずらい。潮止まりとも云う。
潮通し 潮の流れ「…がいい、悪い」。普通は潮通しのいい方がポイントとなるが、必ずしも絶対ではない。
潮待ち 釣りに適したいい潮具合になるのを待つこと。
潮見表 その日その地の潮回り、水位の高さを予測した計算表。潮汐表ともいう。
潮 目 潮の動きは複雑で、海ではいくつもの流れがある。潮流同士が接しているところでは速度差などで境目ができる。これを潮目といい、プランクトンがたまるため小魚の餌場になる。それを追う大型魚が集まり、食物連鎖が形成されるところ。カゴ釣りやコマセ釣りには見逃せない一級ポイント。
仕掛け 竿やリールを除いた糸、ハリス、ウキ、小物、鈎などを組み合わせて作ったもの。仕掛け作りに釣人のセンスが問われる。
地 方 じかた。陸寄りを指す。
時 化 しけ。海が荒れること。
沈み瀬 最干潮時でも頭を出さない岩礁。周辺に魚がよく集まるポイント。
仕立て船 したてふね。釣り船を借り切って釣りをする船。反対は見ず知らずの釣人が乗り込む乗合船。料金は当然船をチャーターする仕立て船の方が高いが、のんびりできる。
七三調子 しちさんちょうし。竿の先端10分の3ほどに曲がりの支点がある竿。一番標準的な調子とされる。
シモリ 海中の岩礁のこと。隠れ根といったりもする。海面を見渡して黒っぽくなっているところで、魚が住み着くポイント。
締め込み 掛かった魚が逃げようと竿を大きく曲げて引き込むこと。
締める 旨みを保つために、魚の急所を刺し急死させること。生き締め。
ジャリメ 石ゴカイのこと。
出世魚 しゅっせうお。ボラやブリ、スズキのように成長するにつれて呼称が変わる魚。「トドのつまり」のトドは、ボラが最終的に成長した名前トドから来ている。
しゅん。その魚が一番美味しいと言われている季節。一般的には抱卵前が一番栄養が乗り美味いと言われているが、タイなど抱卵中(桜ダイ)が美味いと言われる場合もある。産卵直後は身の栄養が卵にとられているため、味が落ちるとされる。
消波ブロック 波力をなくすことを目的に造られたコンクリートブロック。各種あるが、釣人には三角形のテトラポッドが馴染み深い。
白灯台 しろとうだい。青灯台とも呼ぶ。海上から港口に向かって入港するとき、左側に見える灯台。右側に見えるのは赤灯台になる。
新 子 しんこ。魚の幼魚の名称。
「す」
す。川や海水の流れによって砂が一カ所に堆積して露出した部分。
水中ウキ 風や二枚潮の影響を軽減させるために、水中に沈めて使うウキ。軽い棒ウキでは飛ばないために、飛ばしウキ替わりに棒ウキに付けて付けて使うなど、オモリ替わりに多用する釣人もいる。
スカリ 釣った魚を入れて生かしておく網。ウキが付いていて水に浮かせておく。
捨て石 波止場や護岸のコンクリートを波から守るため、基礎部分の回りに沈められた岩やブロック。根魚の恰好の住処になる。
捨て竿 釣れればラッキーという感じでとりあえず出しておく竿のこと。場所取りに使う不届きな釣人もいる。
ストリンガー 釣った魚を生きたまま繋いでおく用具。クーラーを持たず釣り歩くチヌの落とし込み釣りや、磯の底物釣りに使われる。
素 鈎 アタリがうまくとれず空振りすること「…を引く」。毛鈎や擬餌鈎のように加工されていない鈎という意味もある。
スプール リールの糸巻き部分。
スルスル釣り 中通しウキを使った仕掛けで、ウキ止めを付けない釣り方。ウキ止めがないことで、サシエがスルスルと深みへ落ちていくようにしたもの。タナを広く探れ、抵抗が少ないので喰いがよく、ゆっくり沈んでいくコマセと同調しやすいとされているが、技術が必要とされ釣りそのものは難しい。
す れ 魚が口以外のところに掛かって釣れること。ちょっと恥ずかしい。
すれっからし 釣人の多い釣り場で、魚が人や仕掛けに対して警戒心を抱くこと。
スレアタリ
泳いでいる魚の身体が糸に触れ、出るアタリ。当然合わせても鈎には掛からない。チヌ釣りをすると、ボラのスレアタリがよく出る。
「せ」
せ。沖磯のこと「…渡し」、地方によりハエや根ともいう。また川や海で水深が浅くなった処という意味もある。流れが早い。
船頭がかり 船頭に世話になる釣りのこと。
「そ」
束釣り そくづり。一束は百尾。ハゼやキスなどの数釣りで使う。
底荒れ 時化で海が荒れ、海底の砂が舞い上がった状態。
底 潮 海底付近を流れる潮のこと。逆は上潮。
底立ち そこだち。オモリが海底に着底すること。
底タナ タナが、底もしくは底付近にあるということ。
底どり オモリを底につけ、水深を知ること。「底をとる」
底 物 石鯛、イシガキダイ、クエを指す。石鯛、イシガキダイの二つを指して特に石物と呼ぶ。底物師は石鯛をイシガキダイと区別して本イシと呼ぶことが多い。関西ではイシガキダイを省略してガキと言う人もいる(笑)底物専門の釣り師を底物師という。
「た」
太公望 たいこうぼう。釣り人。釣りの好きな人。その昔、中国周の宰相太公望が大変な釣り好きであったという故事が由来。
タイドプール 干潮時、磯のくぼみにできる潮だまり。
高切れ ハリスではなく上の道糸が切れること。ウキなど仕掛けをなくすので予防が必要。
た ち 水深のこと。
タックル 釣り道具のこと。

たな。魚の泳層。

タナ取り 魚の泳層に仕掛けを合わせること。釣果を左右する重要な技術。
タ モ タマとも云う。魚をすくう玉網のこと。
タモ入れ タモ(玉網)で魚をすくうこと。
ためる 竿の粘りで魚の引きに抵抗すること。カーボン竿は高い反発力を持っているため、曲げれば曲げるほど魚を浮かせる力が働く。引っ張るような操作をせずとも、このタメをうまく生かせばよい。
タラシ 投げる時、穂先とオモリの間にとる長さ。
「ち」
力 糸 ちからいと。竿を振り切ったショックで道糸が切れないようオモリと道糸との間につなぐ太い糸。長さが15m程度ある。重いオモリで遠投する投げ釣り専用糸。2号から12号などへと、太さが変化するテーパーラインが主流。
チチワ 糸と穂先あるいは金具を結ぶため、糸の先に作る輪。
チモト 鈎の根元の糸を結ぶ部分。すっぽ抜けを防ぐために平たく加工されている部分は、タタキあるいは耳と呼ぶ。
宙釣り ちゅうづり。ウキを使わずに竿先でアタリを取って、中層を釣ること。石鯛釣りにも、九州地方で盛んな中層を釣る南方宙釣りという釣り方がある。
釣 果 釣った魚の数や大きさなどの成果。
釣 行 釣りに出かけること。
釣 趣 釣りのおもむき、味わい。初心者には縁のない言葉。
チョン掛け エサを頭からハリに通さないで、エサの一部に引っかけるようにするエサの付け方。生き餌を弱らせない刺し方。
「つ」
ツヌケ 10尾以上釣ること。一つ、二つ、三つ…九つ、十から「つ」がなくなるのでつ抜け。
釣り座 釣るための場所。「…を構える」
「て」
手返し エサをつけ振り込み回収する一連の動作「…が早い」。数を釣るためには必須の技術。
デ キ 当歳魚。その年に生まれた一年魚。
テグス 天蚕糸と書く。釣り糸の古い呼び方。往時はナイロン糸は人造テグスと呼ばれた。
テトラ テトラポッドの略。コンクリート製4脚の消波ブロック。
手の平 手の平程度の魚の大きさを表すとき使われる言葉。
テンビン 絡みを防ぐために、仕掛けと道糸の間に付けるL字状の金具。
「と」
当歳魚 とうさいぎょ。その年に生まれた一年魚。
胴調子 どうちょうし。竿の調子が胴部にあるもの。一般に軟調子でチヌ竿に多い。釣り味がよいためベテランに好まれる。
胴突き どうづき。仕掛けの最先端におもりを付け、幹糸に何本も枝ハリスを付けた仕掛け。胴付きとも書く。船用の両軸リールを胴付きリールと呼ぶこともある。
トウフ石 防波堤の基礎に敷かれている直方体の石。
通し刺し とおしざし。エサを頭からハリに通してつける刺し方。
遠矢ウキ とおやうき。関東のチヌ釣り名人遠矢氏が開発した海釣り用ウキ。オモリ内臓の自立ウキで、感度と操作性に優れファンが多い。
飛ばしウキ 仕掛けを遠くに飛ばすためのウキ。ずっしりした玉ウキ。
ト モ 船の船尾。反対に船首をミヨシという。
ドラグ 魚の強い引き込みがあった時、糸切れを防ぐためスプールが逆転して糸を送り出す装置。固さを調整できるレバーが付いている。
取り込み 釣った魚を水面から上げること。
とりやま 魚の群れを狙って海鳥が集まっている様子。魚の群に下には大物が居ることが多く絶好のポイント。
トローリング 船を走らせ船尾から仕掛けを引く釣法。
「な」
中 潮 なかしお。大潮と小潮の中間の潮。大潮回りから中潮(4日間)、小潮(4日間)。
長 潮 ながしお。小潮回りの最終日。
流し釣り ながしづり。潮の流れに任せて仕掛けを流すこと。
なぎ。風も波もない海の状態。ベタ凪などという。
中通し竿 なかどうしざお。竿の中に糸を通した竿。インナーライン。糸絡みがないなどの特徴があるが、使いこなしが難しい面もある。
ナブラ 海面近くの魚の群れ。大型魚に追われて小魚が逃げ集まり、海面が盛り上がったりざわつく様子を「ナブラが立つ」という。
「に」
二枚潮 上潮の流れと底潮の流れ方が違うこと。釣りづらく嫌われる潮。
「ぬ」
縫い刺し ぬいさし。縫うように鈎にエサを刺すこと。遠投してもエサ落ちしにくいのが利点。
抜き上げ タモを使わずに、そのまま魚を釣り上げること。
ヌメリ 魚の体表のぬるぬるした粘液。ヌメリは体表を保護する役目。
「ね」
ね。海底の岩礁。「沈み根、隠れ根」
根かかり 根に鈎や仕掛けを引っかけること。いわゆる地球を釣ること。
根 魚 ねざかな。海底の岩礁に生息する魚。アイナメ、メバル、カサゴなど。フィッシュイータがほとんどで、淡泊で美味しい魚が多い。遊泳力に劣るため、最初は抵抗するが底を切ると引きは弱くなる。
根ズレ ねずれ。仕掛けが海底の岩にすれること。細い糸が鋭い岩や貝殻にすれると瞬時に切れるため、根ズレはバラシの第一要因。
ねむり鈎 ハリ先が内側に曲げられた鈎。根掛かりが少なく、魚がはずれにくいという特徴を持つ。
練り餌 ねりえ。粉状の餌と水を混ぜ練り合わせた餌。エサ取りの多い時期に使われる。最近はチューブ状のものもある。
年なし ねんなし。としなし。歳がわからないというほどの意を込めた老成魚。当然大型。特にチヌ釣りに使われる言葉。
「の」
納 竿 のうかん。釣りを終えること。
のされる 魚の強引で、竿が棒引き状態になること。竿の弾力を生かせないのでたいていは糸切れし、魚を取り逃がすことになる。
野締め のじめ。旨みを保つためその場で魚を殺すこと。生け締め。
乗っ込み のっこみ。産卵期に魚が深場から浅場へ近寄ること。この時期は産卵に備えて荒食いするため、釣りやすい。大型魚もよく釣れる。
のべ竿 本来はつなぎ目がない一本竿のことをいうが、つなぎ目のある振り出し式でも、ガイドが付いていない渓流竿やメバル専用竿などを呼ぶときには使われることが多い。
乗合い船 のりあいふね。他人同士が一緒に乗り込んで釣る船。反対はグループでチャーターする仕立て船。
の る 魚が鈎掛かりしたこと。
「は」
場荒れ ばあれ。乱獲で魚が減ってしまうこと。釣り人が多い都会の波止では仕方のない現象。
ハ エ 岩。岩礁。
ハエ根 磯の先端から沖に張り出した岩。
配合エサ 何種類ものエサを混ぜてつくったエサ。主に集魚材。
爆 釣 ばくちょう。予想以上に釣れること。まず滅多にない(笑)
白 灯 青灯ともいう。青白い光を出す灯台のこと。昼間見て赤く塗られているのは赤灯。灯台が2つある波止では白灯赤灯でワンセット、入港する船から見て右手が赤灯になる。
バース

berth。船を係留する場所。

バック
クラッシュ
両軸受けリールで、スプールが回りすぎ余分な糸が出て絡むこと。仕掛けを飛ばすときになりやすい。最近では防止機構が組み込まれているが、それでも使いこなしに慣れが必要。スピニングリールでは機構上、バッククラッシュが発生しないので初心者向き。
波 止 はと。防波堤あるいは船着場のこと。
早アワセ

はやあわせ。アタリに対して即合わせること。

ばらす 鈎に掛かった魚を取り逃がすこと。一番辛い瞬間。
ハリス 鈎を結ぶ糸。透明度が高く強度のある釣り糸が使われる。
半夜釣り はんやつり。夕刻から深夜前までの夜釣り。納涼を兼ねた夏場に多い釣り。
「ひ」
引き釣り 投げ釣りで、魚の居所を探す、あるいは食い気を誘うために、道糸をゆっくり巻きながら仕掛けを引く方法。
魚 篭 びく。魚を入れておくための竹で編まれた籠。
ビ シ オモリのこと。
ヒ ロ 両手を左右に広げた長さ。1ヒロは約1.5メートル。
「ふ」
フカセ釣り オモリをほとんど使わない軽い仕掛けを潮の流れにのせて釣る方法。ウキを使ったフカセ釣りを特にウキフカセという場合もある。
房掛け ふさがけ。一つの鈎に虫エサを二三匹以上つけること。目立たせてPRする狙いがある。
ぶっこみ 比較的重いオモリを使って、足元に投げ込んで釣る方法。投げ釣りの一種。
ブラクリ仕掛 赤いオモリのすぐ下に、鈎が結んであるアイナメ専用仕掛け。
振り込む 仕掛けを海中に投げ込むこと。
振り出し竿 竿先から、順番に次の太い部分に収納できる竿。携帯性に優れる。
「へ」
へさき 船首。
べた凪 波ひとつなく鏡のように穏やかな海面の状態。
ヘ チ 堤防の堤壁のすぐ際。よく釣れるポイント。
偏光グラス 偏光レンズを使ったサングラス。海面の照り返しを押さえるため水中の様子が観察できる。
手の平 手の平程度の魚の大きさを表すとき使われる言葉。
テンビン 絡みを防ぐために、仕掛けと道糸の間に付けるL字状の金具。
「ほ」
ぼうず 魚が一匹も釣れないこと。入門者が真っ先に覚える言葉。
穂 先 竿の先端。竿先。
ポンピング 大物が掛かった時、竿を煽るようにしてリールを巻く方法。竿を立てるときは巻かず、下げるときに巻く
「ま」
撒き餌 まきえ。魚を寄せるために撒くエサ。コマセ。
まずめ 日の出と日没前後の時間帯。魚のお食事タイム。
「み」
み お 海、川の船の通り道。水深が深くなっていることが多く、ここもポイント。みお筋ともいう。
幹 糸 みきいと。胴付き仕掛けでエダバリを結ぶとき幹となる糸。
み ぞ 付近の海底より一段落ち込んだ処。魚の通り道になるため好ポイントである場合が多い。
道 糸 みちいと。竿からハリスまでをつなぐ釣り糸。
見釣り 水中の魚を見ながら釣ること。スリリング。
脈釣り みゃくづり。ウキを使わずに脈を取るように、アタリを直接手で取る釣り方。ダイレクトな魚信が楽しめる。
みよし 船の先端。船首。船尾はトモ。
「も」
藻は水温の下がる冬場から茂みはじめ、春を越えて潮の温む頃からちぎれて消えてゆく。藻場は仕掛けが藻に絡むため釣りづらいが、産卵場となるため魚が寄りつくポイント。
「や」
夜光虫 夜の海で輝くプランクトン。見た目は綺麗だが、海が富栄養化されている現象ともいえる。本来は、夜光虫が居ない海の方が汚染度が低いとされる。
やり取り 大物や強い引きの魚を掛けたときに、糸が切られないように上手に竿を操作したり、リールから糸を逆転させて魚をあしらうこと。
「ゆ」
遊泳層 魚が泳いでいる層。タナ。
夕まずめ 日没前後から暗くなるまでの時間。朝マズメと並んで釣りのゴールデンタイム。
「よ」
ヨ ブ 波の作用で海底にできる砂、砂礫の盛り上がり。キスやイシモチが寄りつくポイント。
よ れ 潮流が乱れよじれているようになっているところ。ポイント。
「ら」
ランプ釣り 夜、水面が照らされた所ではプランクトンが集まり、それを食べに小魚が集まる。またそれを目当てに大きい魚が集まってくる。食物連鎖である。その習性を利用したのがランプ釣りである。メバルやアジの釣法の一つであるが、タチウオにも有効。
「り」
両軸受けリール 糸の出る方向と巻き取るスプールの取り付け方が、同じ向きのリール。糸よれが少なく巻き取り力が強い、ドラグの効きがスムーズと云う利点があるが、バッククラッシュを起こしやすい。遠投力に欠けるなどの短所もある。
「る」
るんるん♪ 釣行前日のハイな釣人を指す言葉。残念ながらこの状況は長く続かず、翌日はいわゆる落ち込んだ状況に移行するケースが多い。
「わ」
渡し船 沖の磯や堤防へ釣人を渡す船。渡船(とせん)。
割りビシ 糸に止めやすいよう、割れ目を入れたオモリ。
ワンド 入り江のこと。